カテゴリ:読書( 20 )

本田透「電波男」そのさん

半月経ってしまってもうそろそろだいたい語りつくされているみたいですが、
なんとなく個人的に読んでいて思ったことを書いてみようかと。

本書はキモオタへ、「恋愛資本主義」というルールからの脱却を提言していて、
そのルールに変わるものとして「萌え」を持ってきてるわけですが、
あとがきなどをみてもわかるように、本書はあくまで「本田氏自身の本」。

「萌え」というのはオタならわかるように多分に個人的主観が入り込むもので、
本田氏の言う仮想恋愛で愛を得るのも「萌え」なら、
最近、とみに増えた気がする「百合萌え」は個人がどうかというより、
自分を対象に含まない、その関係性にこそ萌えているわけで、
性質的には実は「腐女子」に近いんではないかと思っているんですが、
恋愛以外の点でも個人的に「萌え」ることができるならアリなのではないかと。
ようは「恋愛資本主義」に代わるルールを個人的に持てればいいわけで。
そうなるともはや「萌え」じゃなくても良くなってきますが・・・

あと、本書が誤読されやすいという点について、
「オタク」という言葉に付随するオプションに
振り回されてる向きが多いのではないかとちょっと思ってます。
本来「オタク」という括りは趣向を主軸に活動する集団を指すのであって、
キモメンとかロリコンとかコミュニケーション不全とか
童貞とかニートとかひきこもりとかいう意味はないないわけで。
本書に登場する各種システム図解でそれは使い分けされてるにも関わらず
すべてを「オタク」として一まとめにされてるような風潮があるなぁ、と。

それから、予想されていた事態ではあるのだけど、
「恋愛資本主義」的価値観にある人間の本書を読んでの意見を、
こちら側からこちらの理論で断罪しても、
「キモオタがなんか騒いでる」以上の反響は得られないんではないかと不安。
「フィギュア萌え族(仮)」のときもそうだったけど、
論を通すには、もうちょい計画的な戦略が必要なのではないかと。
それこそ、本書の仮想敵となる代理店のやり口のような。

しろはた:http://ya.sakura.ne.jp/~otsukimi/index.html
トップ記事はあれですね、4月1日だからですね!

電波男まとめwiki:http://f32.aaa.livedoor.jp/~odio/

本田氏インタビュー:http://media.excite.co.jp/book/interview/200503/
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by backspin1999 | 2005-04-01 21:11 | 読書

本田透「電波男」そのに

岡田斗司夫氏の「オタク学入門」がオタク独特の感性を長所として
世間に広めるための啓蒙書であったのに対し、
それから9年、オタクの、とりわけその中でも現在主流になりつつある
アニメやギャルゲの美少女キャラに「萌え」ることを主とした
「萌え系オタ」のメンタリティに深く言及していくのが本書です。

とはいえ本書がオタのみならず、かなり普遍的な価値を持っていると感じられるのは
本書のキモになってくる「恋愛資本主義」という概念の提示にあるのではないかと。
セカチューやら電車男などに代表される昨今の純愛ブームなどに、
言い表せない胡散臭さや欺瞞を感じている人間は思いのほか多いと思うけど、
本書はそんな感覚をちゃんと理論立てて上手く代弁してくれてます。

文体は顔文字こそ使ってないものの、サイト上での文体とだいたい同じで
「なんだってー!(MMRより)」などのオタクタームやネット用語で満載。
その文体のためなのか、はたまた、すでに読む前のイメージ段階で
「うはwwwオタクキモスwww」という偏見に満ち満ちているものか、
感想サイトなどを見回ってみると、まあ誤読・偏見の多いこと。

論旨としては、やれ、もうちょっと服に気を使って積極的になれだの、
やれ、そんなこと考えてるから女に相手にされないんだ、だの、
二次元に萌えるなんて現実から逃げてる、三次も捨てたもんじゃないだの、
恋愛資本主義という概念の理解にはけっこうな壁があるんだなぁと思うことしきり。
意外と自らもオタクを名乗る人からの内ゲバ的批判が多いのも興味深い。
というかもう、それは誤読ではないんだな。もう当たり前になり過ぎちゃってる。
世界の見え方自体が違ってるんですね。
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by backspin1999 | 2005-03-30 20:58 | 読書

本田透「電波男」

なかなか書店で見つからなくて注文して買ったんですが、
もうAmazonでは在庫切れらしいですね。タッチの差で手に入れたって感じ。

自分は中途半端なオタクかつキモメンであり、
熱心というわけではないけど、「しろはた」読者であり、
ほぼPC-9801時代でギャルゲはやめてしまったのだけど、
一応「萌え」という感覚はわかってるつもりでいます。
そういう自分自身の立ち位置を表明した上で、
この本はかなりの部分で共感できたし、熱いモノを感じることができるものでした。
これは読んだ後、なにか書かねばならんと思わせる力がありますね。

というわけで早くもネット上ではかなりの話題になっているみたいですが、
まとめサイトと感想リンクをむさぼるように読んでたら
あっという間に一日経過ですよ・・・

まあ、全ての部分で共感できるわけではないし、
恣意的な引用や解釈もあるような気もするんですが、
論理の組み立てはしっかりしているし、大筋は著者の意見に賛成です。
まだ書き足りないのでまた明日にでも。

しろはた:http://ya.sakura.ne.jp/~otsukimi/index.html

電波男まとめwiki:http://f32.aaa.livedoor.jp/~odio/c0071811_21305399.jpg
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by backspin1999 | 2005-03-29 21:29 | 読書

新堂冬樹「カリスマ(下)」

上巻の人間の浅ましさ、卑小さを執拗に描くイヤ~な作風に比べると
下巻のこちらは城山麗子がついに洗脳される冒頭からまさに怒涛の展開。

ラストのどんでん返しは、伏線もちゃんと張ってあって唐突ではないんだけど、
今まで積み上げてきた、どんよりとした不穏な空気感に比べて、
いささかドラマチックに過ぎる気もしてちょっと興ざめかなぁ。

なんにせよ、傑作なのは間違いないと思うです。
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by backspin1999 | 2005-03-25 21:24 | 読書

新堂冬樹「カリスマ(上)」

いろんな本に浮気しながらちょっとずつ読んでやっと上巻を読了。

なにしろこの小説、読むのに体力と精神力がいる。
登場人物がどいつもこいつも人間のマイナス面を凝縮したような奴ばかり。
そいつらを描く直接的で直情的(下品ともいう)な文体がまた神経にクるのね。

まだ上巻だけど、登場人物全員が破滅に向かって
目隠ししながら全速力でダッシュする寸前のような、
とてつもなく不穏な空気を匂わせていて怖すぎる。c0071811_2162335.jpg
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by backspin1999 | 2005-03-19 22:29 | 読書

福本伸行「賭博堕天録カイジ(1)・(2)」

欲しいと思ってたところたまたま古本屋で見つけてまとめ買い。

今度の勝負は変則二人麻雀「17歩」!
まあ麻雀なんて学生時代に数合わせでちょこっと参加したぐらいで
ルール覚えてるんだか覚えてないんだか微妙な自分だけど、
前回のパチンコより心理戦が濃密になってて期待できそう。

1巻のカイジの見開きダメ人間顔がすごい。c0071811_1037230.jpg
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by backspin1999 | 2005-03-16 17:29 | 読書

浦沢直樹「20世紀少年(18)」

「18:みんなの歌」

相変わらず、新たな謎なり陰謀なり新展開なりで渦巻きまくってる最新刊。

謎めく展開が続いていてもなんだか読んでて安心できるのは、
下手すると政治色が出てしまいそうな演出をうまく避けて
単純な勧善懲悪の構図にまとめているせいなんじゃないかな、と思う。c0071811_1021944.jpg
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by backspin1999 | 2005-03-16 15:51 | 読書

山田風太郎「魔天忍法帖」

タイムスリップアリ歴史改変アリという忍法帖シリーズの中でも異色の作品。
サクっとは読めて、随所のネタも楽しいは楽しいんだけど、
主人公の思慮が浅すぎだったりして、どうにも登場人物に魅力がないのが・・・

名作揃いの忍法帖シリーズにあって、
本作の評判があんまりよろしくないのもちょっと判る気がする。c0071811_0381588.jpg
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by backspin1999 | 2005-03-12 06:11 | 読書

特捜戦隊デカレンジャー超全集 (上・下巻)

とりあえず4月のファイナルツアーへのチケットもなんとか確保したし、
これとDVDで渇を癒してようかと思ってます。もうちょいでVSアバレンジャーも出るしね

上・下巻に分かれてるだけあっていつもの超全集より内容が濃いかも。
関連書籍では珍しい「お子様も読んで楽しめる本」になってます。c0071811_17455720.jpg
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by backspin1999 | 2005-03-07 17:57 | 読書

上北ふたご、東堂いづみ「ふたりはプリキュア」

中盤以降から面白さちょっぴりひかえめ中(あわわ)のテレビ本編より面白いね、これ。
本編の虹の世界うんぬんのバトルの内容は激はしょりで、
ゲキドラーゴとイルクーボがほぼひとコマで瞬殺c0071811_1183377.jpgされたりしてますが・・・

なかよしショートストーリーと銘打った番外編のふたりの日常の話がいい。
・・・つうかこれだけで一冊でも正直良かったり。
こういうのがもっと見たいんだよプリキュアスタッフぅ~

第一巻とか書いてないところを見ると二冊目からいきなりMax Heartかな?
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by backspin1999 | 2005-03-07 01:19 | 読書